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腹腔鏡手術

さて、こんにちは。現在、関連病院で 日当直中 です。


(自分の)仕事中ですが、ふと「腹腔鏡手術」のあの事件を思い出したので。



まあ、例の G大腹腔鏡手術問題 ですね。いわゆる。



自分は G大でもないし、専門臓器が違うので 同様の手術 を行ったことはありません。
ただ、外部からの調査報告書(と思われる書類)を目にすることがあります。

手術ビデオを見たわけでもないので、技術的にどうか? もわかりません。
ただ、

 報告書で技量に問題ありとされたもの

 術中判断に問題があったと思われるもの

 患者選択に問題があったと思われるもの

 こればっかりはどうしようもない?可能性があるもの
 
とあったような記憶がある。

 
 
 
自分自身、現在 胃癌全般を任されている立場 ですので、

ここ数年で大部分の  腹腔鏡下胃切除術  を執刀させて頂いております。
 
 

当院ではガイドライン通り 早期胃癌に限って腹腔鏡下手術を導入 しております。
 
 
 

腹腔鏡手術で最も大事なことは何か? と考えることは当然あります。
G大事件以降も 腹腔鏡手術 を行っておりますが、患者・家族から質問されることもあります。
 
 

『安全第一』



と必ず答えております。
腹腔鏡手術はあくまで アプローチ としての 一手技 だと思っております。

現在、私の担当範囲では、 「腹腔鏡でなければ救えない患者・病気」 ということは
まずありません。術後の回復具合、患者負担、など様々な面で有用であるのは間違いありません。
が、しかし、患者さんの命を天秤にかけるものではないと思っております。
 
 
・手術中でも危ない場面があったら、すぐに開腹手術に切り替える
・難しいと状態・状況が予想されれば初めから開腹手術で開始する


なぜそれができなかったのか?
例の領域では、まだまだ「腹腔鏡手術」は途上かもしれません。
しかし、自分のエゴを患者さんに押し付けた結果が 例の事件なのか?
 
内部にいなければ状況が分かりませんので、あまり勝手な押し付けもできませんが、
少なくとも、もっと早く 何かしらできたはず だと思います。
(担当執刀医 も 周辺医師 も そして 教授 自身も…)
 
 
 
当院では 胃癌手術死亡(術後30日以内の死亡)はここ数年記憶にありません。
もちろん 腹腔鏡下胃切除での手術死亡 も未だありません。

(領域が違いますので、元々の手術リスク自体 が全く違うことは当然承知しておりますが)
絶対に手術死亡率が 腹腔鏡 > 開腹 となってはならないと思います。

 
私自身は、
早期胃癌を対象としている状況で 腹腔鏡下胃切除での手術死亡 はあってはならない
と思っております。
 

もちろん数を重ねるうちに絶対に不可能であることも承知しております。
(予測不可能な状況が絶対に起きないとは言えない)
 
 
 
しかし、あくまで「患者さんの安全性」が担保されている上での 「腹腔鏡下手術」 だと思います。
これからも厳しい覚悟をもって 安全な手術 を続けて行きたいと思います。 m(_ _)m

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